平成27年10月31日制定
平成28年8月23日改正
我が国は今、国際的な都市間競争の中、多くの分野で停滞あるいは弱体化している。国内的には地方分権、地域再生が叫ばれて久しいが、未だ地方は活力を取り戻せずにいる。人口減少と少子化、高齢化が同時に進行し、地方の住民は地方消滅の不安さえ抱いている。この不安を解消し、国家を再生させるためには、首都圏一極集中から多極分散型(道州制)へ移行させ、地方を再生させることが不可欠である。しかるに、既存政党は全て地方分権に積極的ではない。
私たちは、地方から国の形を変えることを目的に日本維新の会を設立する。日本維新の会は、東京の本部を頂点とするピラミッド形の既存政党とは全く異なる組織形態をもち、既存の中央集権型政党とは本質的に異なる地方分権型政党である。地方の議員や首長がダイレクトに国の意思決定に参画し、役割分担しながら分権を進める。日本維新の会は、国家と地域の自立、再生のため、日本が抱える本質的な問題の解決に取り組む。
日本維新の会の政治理念と基本方針は、次の通りである。
自立する個人、自立する地域、自立する国家を実現する。
1.統治機構改革
憲法を改正し、首相公選制、一院制(衆参統合)、憲法裁判所を実現する。地方課題については地方自治体が国家の意思決定に関与できる新しい仕組みを創設する。
首都機能を担える大阪都をつくり、大阪を副首都とすることで中央集権と東京一極集中を打破し、将来の多極化(道州制)を実現する。国からの上意下達ではなく、地域や個人の創意工夫による社会全体の活性化を図る。
既得権益と闘う成長戦略により、産業構造の転換と労働市場の流動化を図る。成長を阻害する要因を徹底的に排除しイノベーションを促進するとともに、衰退産業から成長産業への人材移動を支援する。
政府の過剰な関与を見直し、自助、共助、公助の範囲と役割を明確にする。公助 がもたらす既得権を排除し、政府は真の弱者支援に徹する。供給者サイドヘの税投入よりも消費者サイドヘの直接の税投入を重視する。
受益と負担の公平を確保する税制度や持続可能な社会保障制度を構築する。
現役世代と女性の社会参画を支援し、世代間の協力と信頼の関係を再構築する。
国民全体に開かれた社会を実現し、教育と就労の機会の平等を保障する。
「法の支配」「自由主義」「民主主義」の価値観を共有する諸国と連帯する。現実的な外交•安全保障政策を展開し世界平和に貢献する。国際紛争を解決する手段として国際司法裁判所等を積極的に活用する。
この綱領は、平成27年10月31日から施行する。
この改正要綱は、本党の名称変更に関する議案に係る党大会決定と同時に施行する。
大阪維新の会とは
基本的立場と理念
ローカルパーティー「大阪維新の会」は、国の政党とは一線を画し、国の政党の枠組みにとらわれない政治団体である。設立目的は、「広域自治体が大都市圏域の成長を支え、基礎自治体がその果実を住民のために配分する」新たな地域経営モデルを実現することである。福祉、医療、教育、安心・安全等に係る住民サービスの向上こそが地方政府の存在理由であるが、そのためには、圏域の競争力の強化と成長が不可欠なのである。「大阪維新の会」は、「大阪再生マスタープラン」が示す大阪の危機と潜在可能性、大阪再生の枠組み、また、政策マニフェストに賛同する者により構成され、「大阪再生マスタープラン」に掲げる新たな大都市自治制度を実現するための活動母体となる。
活動方針
中心都市部(東京23区に相当する中心部)の機能更新が拠点都市の発展を促すという認識に立ち府域の再編に取り組む。鉄道網の整備、空港アクセスの改善等、中心都市部に重点的に投資し、その発展が周辺を潤し、福祉、医療、教育、安心・安全等に係る住民サービスを向上させるという認識は、世界の主要都市(ロンドン、ニューヨーク等)における都市再生に共通した考え方である。
「大阪維新の会」は、大阪再生の枠組みを構築し、それを機能させるために以下の項目に取り組んでいく。
1.ローカルパーティー「大阪維新の会」の理念、政策マニフェストに賛同する人々を結集し、関係する議会に会派を設立する。
2.ローカルパーティー「大阪維新の会」として来春の統一地方選挙と関連首長選挙に候補者を擁立する。
3.大阪の人々を一つの方向にまとめ、連帯し、問題解決にあたるため「ONE大阪」に向けての様々な運動を展開する。
政策マニフェスト
1.住民の生活基盤(安心)に関わる事務は基礎自治体が、また、産業基盤(競争・成長)に関わる事務は広域自治体がサービスの提供主体になるという 役割分担により、「強い広域自治体」と「優しい基礎自治体」で大阪府域を再編する。
2.新たな統治機構(大阪府とグレーター大阪(大阪市+隣接周辺市)の一体化が中心)を構築する。
3.都(仮称)制下に府内に適正な数の基礎自治体を構成する。
4.大阪の潜在可能性を顕在化させ成長戦略を策定する。
5.アジアの拠点都市に足る都市インフラ(道路、空港、鉄道、港湾等)を整備する。